有終の美を飾るマダイ

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この美しい姿を言葉で伝えることは義務かも知れません。

この方(マダイ)は、自分の意志で自ら昇天したのです。

両手(ヒレ)を上げて万歳をしながらです。

そしてヒレを上げるごとに、すさまじい息を発していました。

わたしたちは、何が起こったのかと、戸惑い・・・

わたし(逃がそうか)。

妻(もう、ちぬきしてます)。

わたし(あ〜、そうだった)。

最終的に、マダイは、両手(ヒレ)を真上に上げたまま硬直。

そして、息を引き取りました。

そのままの形で魚体は固まりました。

・・・

実は、このマダイくん。

クーラーバックを見た時に、いきなり、これを始めたのです。

それまで、静かに、

口に挟んだフィッシュクリッパーにぶら下がっていたのですが・・。

マダイの目が眼下のクーラーバックを見つめたのです。

そ、その時です! それが始まったのは!

・・・つまり、後で思ったのですが、

このクーラーバックを・・・か○おけ、と認識した・・

そうだとすると、すごい、ことです。

このマダイくん。 人として生まれた経験あり・・だったのかも知れない。

など・・・と、考えさせられる経験でした。

大きな音を立てて激しく息をするたびにヒレが上がって行くのですから、

見ている方はもう、緊張と戸惑いのカオス状態です。

ふぅ・・・思い出しても、今なお凄い興奮がわいてくる出来事でした。

つくづくこれは、マダイってすごい、だてに真の鯛の名が付いている訳ではない、

と、思わざるを得ない出来事でした。

いや、・・これは、個体というか、個の生き方・・と言うものなのでしょうか。

それにしても、衝撃的な経験でした。